🏡 THE ROOM PROJECT 逗子
「逗子に、もう一度“始まりの場所”をつくる。」
「祖父の建てたマンションを再生させることが、逗子全体の新陳代謝につながると思ったんです」

そう語るのは、「THE ROOM PROJECT 逗子」を立ち上げた斉藤さん。
逗子駅から徒歩5分、海まで歩いて15分の場所に建つ築50年の「斉藤ビル」。
長年空室が続いていたこの建物を、彼は“逗子の未来を動かす拠点”に変えようとしている。
「スケルトンの部屋をそのまま貸すだけじゃないんです。
この建物全体を“入居者のコミュニティ”として再生していきたい。
それぞれが暮らしながら、自分を表現し、街とつながっていく。
そんな場所をつくりたいと思いました」
逗子らしい“人の近さ”と“ゆとりある空気感”の中で、
アーティストやクリエイターが自分のペースで働き、暮らす。
そして、建物の中で新しいプロジェクトが生まれていく――。
この小さな6階建てのマンションから、逗子の未来を少しずつ動かしていく。
Part 1|ビジョン・背景
「祖父の建てたマンションを、次の50年へ。」
「このマンションは、祖父が約50年前に建てたものです。
祖父が亡くなった後、祖母と父が管理を引き継ぐ予定でしたが、
具体的な引き継ぎができないまま、気づけば8割が空室になってしまっていたんです。」
見かねた斉藤さんは、父からマンションの管理を引き継ぎ、再生を決意する。
「逗子には空き家や空き部屋がたくさんありますが、
一方で“逗子に住みたい”“働きたい”という人がいる。
でも受け入れる物件がない。このギャップをどうにかしたいと思いました。」
「このままでは街の新陳代謝が止まり、少子高齢化が進む。
だからまず、自分のマンションを再生して、
“古い建物でも新しい価値を生み出せる”という事例をつくりたかったんです。」
「3年後には、この建物の中で入居者同士が仲良くなって、
新しいプロジェクトがどんどん生まれている。
そんな景色を見たいですね。」
Part 2|事業コンセプト・ターゲット
「大人が自分の手で夢をつくる場所を、逗子から。」
「来てほしいのは、30〜50代くらいの“大人たち”です。
ある程度の自己資金はあるけれど、まだ自分のやりたいことに踏み出せていない人。
デザイナーや陶芸家、フォトグラファー、コーヒースタンドのオーナー、
あるいは副業を始めたい会社員でもいい。
“自分の手で価値を生み出したい”という想いを持っている人に使ってもらいたいです。」
「いきなり独立するのは不安だと思うんです。
でも、家賃を抑えながら自分で内装をつくって、自分の空間を持つ。
それは、キャリアの第二章を始める“実験”としてちょうどいいステップになると思っています。」
内装費200万円という投資については、こう語る。
「空間づくりって、結局“自分をどう見せるか”なんですよね。
200万円をただの費用と見るのではなく、**“生き方を形にする投資”**として考えてほしい。
そして、内装費の一部はこちらで支援します。
“理想の空間をつくりたいけど、資金が不安”という人の背中を押せるようにしたいです。」
Part 3|空間設計とDIYルール
「間取りから自由に設計できる」──自分の世界を形にするDIYの魅力
「まず、オーナー側で給排水などのインフラ部分を新しく整え、
部屋をスケルトンの状態にしてお渡しします。
そのうえで、入居者が“間取りから自由に”設計できるようにしています。」
「壁や床、照明、什器の配置まで、全部自分の世界観に合わせてOK。
仕切りを入れて落ち着く空間にしてもいいし、
あえてワンルームの広さを活かしてもいい。
“既製の部屋に合わせる”のではなく、“自分の生き方に合わせて部屋をつくる”。
それがこのプロジェクトの面白さです。」
一方で、安全面にはしっかり配慮する。
「ベランダのDIYはNGにしています。
転落や水漏れなどのリスクがあるので、そこはオーナー側で責任を持ちます。
でも、それ以外はできる限り入居者の発想を尊重したい。
“できません”ではなく、“どうすればできるか”を一緒に考えるスタンスです。」
Part 4|コミュニティと運営方針
「自分の部屋が、誰かのきっかけになるように。」
「この建物の中で、孤立してほしくないんです。
月に一度は“部屋会”を開いて、同じフロアの入居者同士が集まれる場をつくりたい。
お互いの部屋を見せ合ったり、制作の話をしたり。
たまにはお酒を飲みながら語り合ってもいいと思っています。」
「そういう日常の中から、“一緒にイベントをやろうか”みたいな自然な流れが生まれたら最高ですね。
その様子もSNSで発信して、“ここで何かが生まれている”という空気を感じてもらいたい。」
入居者に求めるのはスキルではなく、姿勢だ。
「自分でつくった空間に人を招ける人、
そして、逗子が好きで、他の入居者とも関わりたい人。
ここはただ部屋を借りる場所ではなく、“逗子で暮らす仲間が集う建物”にしたいんです。」
Part 5|賃料・募集・運営の仕組み
「人の手が入るほど、建物の価値が増していく。」
「賃料は月8万円、共益費が1万円。定期借家の3年契約です。
このプロジェクトの一番の特徴は、“原状回復しなくていい”こと。
DIYした部屋は次の人に引き継がれて、そこにまた新しい色が加わっていく。
時間のレイヤーが重なって、建物そのものが育っていく。
そういう文化をつくりたいです。」
募集は、WebやInstagramなどで進めていく予定。
「“写真とことば”にもこだわりたいですね。
この世界観に共感してくれる人が来てくれたら嬉しい。
内覧会も定期的に開いて、直接この空気を感じてもらえる機会をつくります。」
「騒音やゴミ出しなどは、大人としてのモラルを前提に。
行政への対応はオーナー側でまとめて行います。
入居者には安心して“自分の創作”に集中してもらいたいです。」
「今後6か月で給排水管の工事を行う予定です。
ただ、完成を待つのではなく、“工事中から仲間を集めて一緒に育てる”進め方をしたい。
一緒に“変化の過程”を楽しめる人と出会いたいですね。」
Part 6|ストーリー・メッセージ
「完璧じゃなくてもいい。まずは、一歩動き出してみてほしい。」
「実は僕自身、このマンションの304号室を改装して、女性専用のピラティススタジオをつくったんです。
解体から内装まで関わって、全部で450万円ほどかかりました。
でも、自分の手で場所を変える経験は、何にも代えがたいものでした。」
「ピラティスは、特にママさんに体験してもらいたい。
姿勢改善や産後の骨盤矯正にも効果があって、妻も“体も気持ちも軽くなった”と言っていました。
だから近くの逗子小学校や幼稚園のママさんたちにも来てもらいたいです。」
最後に、これから挑戦する人たちへのメッセージを尋ねると、
彼は少し笑いながらこう答えた。
「何かに挑戦したい人へ。
まずは完璧じゃなくていいから、動き出してみてください。
部屋を見に来るだけでもいいし、スケルトンの部屋やピラティススタジオのビフォーアフターも見学できます。
内装費の補助もありますし、業者や設計士の紹介もできます。
だから、まずは“あなたの夢”を聞かせてください。
逗子で一緒に、それを形にしていけたら嬉しいです。」
― 小さなマンションから、街の未来を動かす。
「THE ROOM PROJECT 逗子」は、誰かの“最初の一歩”を応援する場所だ。
ここから、逗子の新しい物語が始まっている。


